どうもです。19日に開かれた漫才師日本一を決める「M-1グランプリ2021」の決勝大会の動画を視聴し、各ネタを採点してみました。カッコ内は所属事務所、決勝出場回数。
◆ファーストラウンド
モグライダー(マセキ芸能社初)90
ランジャタイ(グレープカンパニー初)88
ゆにばーす(吉本興業3年ぶり3回目)87
ハライチ(ワタナベ4年ぶり5回目)86
オズワルド(吉本興業3年連続3回目)93
錦鯉(ソニー2年連続2回目)94
インディアンス(吉本興業3年連続3回目)92
もも(吉本興業初)87
◆最終決戦
インディアンス 90
錦鯉 94
オズワルド 92
ま、こんな感じでw 私の印象に特に残ったのは3組に絞って挙げるなら優勝の錦鯉、モグライダー、そして真空ジェシカでしょうか。
錦鯉は、なんと言ってもボケの長谷川の手綱を握った渡辺のツッコミに尽きる部分があるかと。最終決戦の「長谷川が住民に被害をもたらす野生の猿を捕獲する」というネタ(改めてどんなネタだとw)。序盤、取り逃がした猿が森へ入っていくのを呆然と見届ける長谷川に「…もういいじゃねえかよ」と絶妙の間で諭すようにツッコむ渡辺にはしびれましたね。私の中では、あれで錦鯉は優勝たぐり寄せたなと思うほどです。
そしてモグライダー。地下お笑い界ではアドリブ感満載のネタで名を馳せてきた彼らが、M-1用に満を持して磨き上げたのが「美川憲一の『さそり座の女』」ネタでした。どういうネタかはもう公式動画を見てもらうとしてw ポンコツなともしげのスリリングなボケに豊富な語彙でツッコむ芝。ネット上では「モグライダーが後半の出番なら最終決戦行けたのに…」という悔しさ混じりの賛辞であふれました。私もつい、美川憲一ご本人の歌唱動画をあさっているところですw
最後に真空ジェシカ。慶應義塾大学、青山学院大学という名門で学び、学生お笑いで名を馳せた2人が結成したコンビです。「芸能人が一日市長をする」という意外と前例のない設定で川北、ガクの2人がコント漫才をするのですが、とりわけ心に残ったのは一日市長(ガク)と10日副市長w(川北)が和菓子屋に寄ってまんじゅうをいただくシーン。和菓子屋のおばあちゃんが二進法のハンドサインを送ったことにより、彼女が理系出身だと察するシーンがあります。この場面は心に刺さるというか、考えさせるものがありましたね。女性の研究職というのは世界的にも、そして歴史的にも差別されてきましたから。現代においても、女性の研究者は自身の結婚・出産・育児により研究の障害に直面せざるを得ない現状があります。今でこそ「リケジョ」などとマスコミがもてはやす風潮はありますが、依然として女性の研究職は多くの当事者がつらい思いをしてきたのではないか。そういう気持ちにさせられた、真空ジェシカの「理系のおばあちゃん」ネタでした。
ほかの組の講評については、また後日にしたいと思います。ただ個人的には、マヂカルラヴリーが優勝した前回大会よりは満足度が高かったですね。
端的に言えば、錦鯉の2人が素晴らしかった。改めて祝福を送ります。