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お笑い界に革命を!史上最強のアマチュア変ホ長調が挑むTHE W2023決勝!!!

 現代日本において、お笑い界でメジャーと言われる4大賞レースがあります。春のR-1グランプリ、秋のキングオブコント、そして冬のTHE W、M-1グランプリ

 もうすぐ、週末の土曜12月9日夜にて第7回の女性芸人日本一を決めるTHE W2023の決勝戦が開かれます。出場者およびブロック戦の組み合わせは以下の通りです。()内は出場回数、所属事務所などの備考です。

◆Aブロック

まいあんつ(初出場、ワタナベエンターテインメント)

はるかぜに告ぐ(初出場、よしもとクリエイティブエージェンシー)

スパイク(3年連続3回目、よしもとクリエイティブエージェンシー)

やす子(初出場、ソニーミュージックアーティスツ)

◆Bブロック

ハイツ友の会(初出場、よしもとクリエイティブエージェンシー)

紅しょうが(第4回準優勝、4年連続5回目、よしもとクリエイティブエージェンシー)

変ホ長調(初出場、アマチュア)

梵天(初出場、太田プロ)

◆Cブロック

ゆりやんレトリィバァ(第1回優勝者、R-1グランプリ2021優勝者、3年ぶり4回目、よしもとクリエイティブエージェンシー)

あぁ~しらき(5年ぶり2回目、グレープカンパニー)

ぼる塾(3年ぶり2回目、よしもとクリエイティブエージェンシー)

エルフ(2年連続2回目、よしもとクリエイティブエージェンシー)

 初出場6組、連続出場3組、返り咲き3組(ぼる塾は4人体制では初出場)という、今大会のTHE Wは結構バランスの取れた選出となった印象です。しかし私は、そのバランスを無視してある1組に注目をせざるを得ません。

 その名は変ホ長調。漫才日本一を決めるM-1グランプリの2006年大会にて、現在に至るまで唯一アマチュアでの決勝進出を果たした「史上最強のアマチュアと称される女性2人組です。

 Wの決勝進出者が発表されて以降、私は思い立ってはAmazon Prime VideoにログインしてM-1・2006年大会の番組動画を見返しています。われながらやべーなw

 番組動画の冒頭では、3年ぶりの王座戴冠を目指すフットボールアワー変ホ長調が並んで座り、インタビューを受けている貴重なシーンを見られます。フットと言えば、ツッコミ担当の後藤輝基がほかならぬTHE Wの総合司会を今年も担当します。もし変ホ長調の登場時、後藤が彼女らに「久しぶりやないですか!」と声をかけようものなら、それだけで今年のお笑い界を振り返る名シーンの1つに数えられるでしょう。

 司会の後藤に限りません。THE Wの審査員は昨年のメンバー6人全員が続投と発表。笑い飯哲夫、麒麟川島明は2006年M-1変ホ長調、そしてフットとともに決勝をたたかった間柄です(2006年大会はフット準優勝、麒麟3位、笑い飯4位)。期せずして局をテレビ朝日から日本テレビにまたいでM-1・2006の同窓会が行われるわけで、普段THE Wに興味を示さないお笑い好きの層も、この日の放送に無関心ではいられないでしょう。

 さてここで、変ホ長調がお笑い界の歴史に足を踏み入れたM-1・2006のたたかいを振り返ります。決勝ファーストラウンド、変ホ長調はこの日大爆発を起こしたチュートリアルの後の7番目にネタを披露。当時流行語にもなった「負け犬」をキーワードに、司会の今田耕司いわく「喫茶店の会話」のようなナチュラルな漫才を展開します。

 ただ動画で見返してみると、このときの変ホ長調のお二人は異様に緊張していたのが手に取るように伝わります。私調べで、テレビの生番組の歴史でベスト3に入るんちゃうのというくらい緊張していたのではないかと。それでも後半の〇〇ファミリー、○○先生の朝ドラの配役のくだりはしっかり会場の爆笑をさらっており、アマチュアながら爪痕をしっかり残したことは素晴らしかったなと偉そうに思っています。

 審査結果は合計576点。決勝出場者9組中8位に終わりました。しかし審査委員長の島田紳助の「野球で言うたらボーク」、中田カウスの「アマチュアの中のプロ。太極拳を見ているようだった」という名コメントを引き出したところに、変ホ長調の決勝での挑戦は無謀ではなかったと、偉そうで申し訳ありませんが私は感じています。

 あの日から17年。変ホ長調は結成15年を過ぎてM-1の出場資格を失いましたが、アマチュアに身を置いて大阪の劇場で芸を磨き続け、遂にゴールデン帯の賞レース決勝に戻ってきました。期待しないわけにはいきません。

 今年のTHE Wにおいては最激戦区と目されるBブロック。新進気鋭の姉妹コンビ梵天よりも、昨年のM-1で準決勝入りを果たしたハイツ友の会よりも、そして過去に2回のファイナル進出を経験した優勝候補筆頭の紅しょうがよりも、修羅場をかいくぐってきたのが変ホ長調の2人なのです。ぜひとも大舞台に臆せず、真価を発揮してほしい。

 そして。M-1以前のお笑い賞レースでも、アマチュアが優勝したケースはないと記憶しています。今回のTHE Wで変ホ長調が優勝するなら、まさにお笑いの歴史に革命を起こすことになります。

 私はその革命が起きることを期待しています。4日後に「史上最強のアマチュア変ホ長調が、THE W2023優勝のコールを受ける瞬間を心待ちにしています。