★ファーストラウンド
【アキナ】(初出場)
結成からのキャリア自体は短いものながら「THE MANZAI」「キングオブコント」そして「M-1」と全国レベルの賞レースのファイナリストを総なめした彼ら。大舞台でのトップバッターとして披露した演目は、かつて組んでいたトリオ「ソーセージ」から得意とした離婚ネタだった。
ソーセージの離婚コントは懐かしの「オンバト」で見ていたので既視感こそあったが、漫才という枠組みの中では山名演じる5歳の息子が両親の離婚という危機に発するリリックの破壊力が半端なかった。「公文に行くほど大人やない」のアレね。
3人から2人となり、父親(秋山)と息子(山名)と登場人物の関係性を絞ったことによって、ネタのパンチ力が増して最後まで飽きさせなかったと思う。出番が後半なら確実に最終決戦に絡めた出来だった。
審査員の合計得点は446点。私の個人的な採点は91点。
【カミナリ】(初出場)
番組でも「ダークホース」とのキャッチフレーズをつけられた、今大会の秘密兵器枠。私は11月末に放送した黒柳徹子とさまぁ~ずの特番で彼らを初めて見たのだが、このときは、序盤でたくみのツッコミが非常に小気味よく、まなぶの頭へ「パシーン!!」とクリーンヒットしたのを今も覚えている。
小気味よい叩きツッコミが彼らの生命線なのは言わずもがなであろうが、M-1決勝という大舞台、たくみのツッコミは「ピチッ」と音がする、若干失敗の印象があった。テレビの前で見ていた私は「あ、彼らは緊張しているな」と察知して、自分まで緊張しながら最後まで彼らのネタを見入ったというねw
川柳を題材に取ったネタそのものは、五・七・五なのに七・九・七に2文字ずつ字余りするという微妙にのどかなテイストで、その辺に事務所の先輩のサンドウィッチマンの影響を感じたりする。ネタ終わりにたくみがトレンディエンジェル斉藤みたく背広の裏側を見せようとしてグダるくだりがあったが、そこ込みで伸びしろを感じさせる若手であった。
合計得点は441点。個人的な採点は89点。
続きます。