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デビル雅美「サイレント・グッバイ~たとえ悲劇でも」

 拙ブログ読者の皆さんに伝えたことがあるかどうかは忘れたが、私は長らく女子プロレスのファンであったw 小学生から高校生にかけて、今はなき全日本女子プロレス(全女)の中継番組(フジ系)をよく見ていたもんだよ。

 私が人生で初めて認識した女子プロレスラーは、ミミ萩原だったな。全女のレスラーは、あの伝説の番組「8時だョ!全員集合」(TBS系)のプロレスコントによく出ていたんだよ。自身がアイドル出身でもあるミミ萩原は、そのプロレスコントではメインのポジションでよく目立っていて、幼い頃の私の記憶にもよく残っていたんだよな。

 ミミ萩原は、1982~83年放送の水谷豊主演の土曜グランド劇場「あんちゃん」(日本系)の第1回にゲスト出演したのを覚えている。このドラマは、女子プロレスのトレーナー役を務めていた水谷が実家の寺を継ぐというストーリー。番組初回で水谷は寺を継ぐため女子プロレス団体を辞職する旨を告げる。それを泣いて惜しむレスラーの一人がミミ萩原だったと記憶している。確か役名は「ミミ花山」だったかな。ドラマでは女子プロレス界のレジェンド・ジャガー横田も出ていたらしいが私の記憶にはない。

 

 さてようやくここで今回の本題に入るw 取り上げるのは当時全女所属で、その後31年の長きにわたってヒールレスラーとして活躍するデビル雅美のシングル曲「サイレント・グッバイ~たとえ悲劇でも」である。作詞は内藤綾子、作曲・編曲は水谷公生。歌声はこちらの動画でフルバージョンを聴ける。

 私の子ども時代の女子プロレス中継というと、全女所属選手がリングで1曲聴かせるのがお約束であった。長与千種ライオネス飛鳥クラッシュギャルズとかね。当時の全女のトップを張るデビルのシングルもその一環と言えようが、先に紹介した「サイレントー」は当時のゴールデンドラマで渡辺典子主演「赤い秘密」(TBS系)の主題歌を張ったというw

 冷静に考えればスゴいことだよな。アイドルが主演するゴールデンタイムのドラマの主題歌をプロレスラーが担当すんだぜ。いま新日本プロレスの絶対的エースたるオカダ・カズチカがドラマ主題歌やれんのか、て話よ。

 この「サイレント・グッバイ」のクオリティーも高い。巨漢で鳴らすデビルがAメロ・Bメロでは鼻にかかる甘い歌声を披露。しかしサビの「もしも~この愛~」のくだりでは、のどを絞る感じになりハスキーな歌唱法で悲恋を歌い上げるというね。

 プロレスラーとか野球選手とか、古今東西のアスリートで歌声をレコードないしCDに吹き込んだ選手は多いだろう。それを踏まえても、日本のアスリートで最も歌がうまいのはデビル雅美だ。私はそう言わせてもらう。

 当のデビルだが、2008年にプロレスを引退してからは福岡に移住し、漬物屋とミュージシャンの二足のわらしを履いているという。ぜひとも、再びその類まれなる歌唱の才能を発揮してほしいと願う次第である。