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「しんぶん赤旗」日曜版6月2日号で小池晃×松元ヒロ対談

 日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版の最新号で、書記局長・参院比例候補の小池晃氏とコメディアンの松元ヒロ氏が対談を果たした。全体で36ページの紙面においてまるまる3ページ、12分の1を使い切る豪華版でお送りしている。

 内容的には、もはや参院選が近いこともあってか(7月4日公示が有力とされている)、話題の傾向はお堅い感じがする。もっとお笑い論を取り上げる場面が多ければね…とは思った。小池晃はYouTuberデビューしたしw、その辺の感想も松元氏から聞いてみたかった部分はある。

 

 ただ松元氏が尊敬するパントマイム芸人・マルセ太郎との思い出を語ったのは非常に良かった。松元氏の芝居を見に来たマルセは、彼に「もう見に来ない」と言ったという。松元氏の発言を抜粋する。

 

「『なぜですか』って聞くと、『君のお笑いには思想がない。思想のないお笑いは見たくない』って。すごくショックでした。それから一生懸命考えました。僕は社会のどの立場で人を笑わせるのか。テレビに出てスポンサーに気に入られるのか。僕はそうじゃない。弱い立場の人、働く人たちの側にたって権力や支配している側を笑い飛ばしたいと思ったんです。格差の問題でよく"1%と99%"というじゃないですか。僕は99%の人のための笑いをしたい」

 

 この松元氏の葛藤(かっとう)は、ぜひとも全国に何万人もいるであろうお笑い芸人一人ひとりが自分のことと引きつけて考えるべき問題だと思う。最近はほれ、「1%の人のためのお笑い」が幅を利かせていませんかねと。まあぶっちゃけると、「桜を見る会」で多数の芸人を呼んだり、吉本新喜劇に出て滑り散らかしたりする安倍首相のことなんだけどw

 

 対談は共産党の党名の話題となり、松元氏は「絶対に党名を変えないところをすごく信頼しているんです」と発言。そこで小池は「僕たちは人類の社会が資本主義で終わるとは考えていません」と、未来社会への展望を語りだす。旧ソ連のイメージから日本共産党への誤解も多いとしつつ、小池は旧ソ連と対照をなすものとして日本共産党綱領の値打ちをこう語っている。

 

「でも僕らの綱領には、生活手段については私有財産は全面的に保障する、言論の自由は完全に保障する、と明確にしています」「私たちのめざす未来社会はいまの日本社会の自由や民主主義の成果を引き継ぎ、発展させた社会なんです」

 

 個人的にはこれらの言い回しは、四半世紀共産党の支持者をしてきて何度も聞いてきた内容ではあるのだが、お笑いに引きつけると改めて考えさせるものがあるな。昨今において「お笑いとはどうあるべきか」的なテーマは、ネットでよく議論されるからね。5chのお笑い芸人板のM-1スレとかw

 具体的には「人を傷つけない笑いは可能なのか」てテーマで議論するケースは多い。演芸評論家の菅家しのぶ氏も、よく自身のtwitterアカウント(@Sugaya03)で持論を展開している。

 それらへの評価は置くとして、私は少し楽観的かなと思うが、社会が進歩・発展していく中で「人を傷つけない笑い」は実現可能となるとみている。現在は他者、もしくは自身の容姿をいじる(自虐含む)笑いは根強く残っているが、個人の尊厳が尊重される社会に発展すればその手の笑いは淘汰(とうた)され、新たなお笑いの手法が模索されるだろうと。

 

 何より私は、既に現在の時点で「人を傷つけない笑い」は存在していると思っている。ほかならぬ、今回小池晃と対談した松元ヒロ氏の一人芝居「憲法くん」は、まさに「人を傷つけない笑い」の一つだと確信している。今すぐとはとうてい行かないだろうが、社会の発展の中で「憲法くん」のようなお笑いスタイルが多くの芸人の間で広がるんじゃないかな。

 そんな俺の考えが現実的か単なる妄想か、確認するには夏の参院選で野党が大幅に議席を伸ばし、安倍自公政権を少数派に追い込むことが第一義的課題となりますw てわけで、参院選は選挙区では野党統一候補の勝利、比例では日本共産党の躍進へ多くの皆さんの支援を呼びかけるものです。