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R-1ぐらんぷり2017決勝戦の感想その1

◆Aブロック

レイザーラモンRG

 3年ぶり2回目のファイナリスト。当然の如く出してきたトランプ米大統領ネタだったが、心なしか暴言のトーンが全体的にダウンした気がする。何か制作側の意向が働いているのだろうか。本人は大統領に就いても、どこそこでテロが起きただのデマ発言を発するなど相変わらずヒドい上に大して日本マスコミも批判しないのにねえ。

 静岡県民をテロリスト扱いし、そこから新幹線の停車駅につなげるあたりはベテランならではの腕を感じた。HGとのコンビネタでは栃木埼玉をネタにしていたので、関東を下って静岡を的にかけたのも新鮮に思ったが、後にこのくだりがとんでもない偶然を生み出す。

 ただし終わってみれば客の重さもあって、これまで見た彼のトランプネタ(HGとのコント含め)で最も低調な出来とウケに終わったと思う。

横澤夏子

 2年連続2回目の決勝。おばあちゃんの家にママチャリを駆って子どもを預けに行く母親。導入はすごく面白い内容では…と期待したが、結果的には1カ所くらいしか笑えなかった。前方の警察を見つけて慌ててチャリから降りるところね。

 横澤が母親役をやるコントは初めて見たが、他のネタほど人間観察が行き届いていない感じがした。祖母の家に子ども3人を預ける際のセリフとか、ちょっとありきたりだったかな。あと普段より早口すぎて聞き取れなかった。特に前半。

三浦マイルド

 2013年の優勝者。高校野球と合コン、保育園と任侠映画…と一見関係なさそうな二者だが共通して聞かれるあるあるフレーズをフリップで紹介した。

 繰り出されるギャグ一つ一つの強度に限れば、ファイナリストの中でダントツだった。保育園×任侠映画の「ワレ、どこの組のモンじゃー!」は(いやそれないやろ)と思いつつバカバカしさに笑ってしまった。

 しかしながらつい頭をもたげてしまったのは、このネタフリップにする必要そんなないよなと。これだけネタがきっちりしているなら、普通の漫談スタイルでも十分勝負できると思ったのよね。

サンシャイン池崎

 2年連続の敗者復活戦3位による決勝進出。予選の段階からネットでは「池崎の『ボン・ボヤージュ』がすごい」と評判になっていたのでどういうものかと未見のまま期待していたら、なるほどそういうことねとw個人的には面白かったので、そのまま全力の美容室ネタをやってもらってもかまわなかったが。

 んで、実際の本編は見たことのある「となりのトトロを1分間ダイジェストで紹介する」ネタ。つかみが野心的で成功していただけに、ちょっとがっかりした。池崎のネタは大分大学工学部卒という理系インテリだけあって勢いのわりに練られているが、それでも2回見ると厳しいもんがあるよ。

 

 審査員と同じく1人3点の持ち点として、私が採点するならこのAブロックは以下の通り。RG0点、横澤0点、三浦2点、池崎1点。

 またM-1やキングオブコントのように100点満点で採点するならRG88点、横澤86点、三浦92点、池崎91点。

 実際にファイナルステージ進出したのは、敗者復活から勝ち上がりとなったサンシャイン池崎

 

 続きます。