正式発表は５日、日付上はきょうになるとのことだが11月4日告示、18日投開票の福岡市議選に新人として日本共産党福岡市議団事務局長の神谷貴行（かみや・たかゆき）氏が立候補するという。以下は地元紙・西日本新聞の記事。
（西日本新聞10月4日付記事から）
既に新聞記事の経歴の記述で明らかにされているが、この神谷氏は日本有数といっていい漫画レビューブログ「紙屋研究所」の管理人「紙屋高雪（かみや・こうせつ）」氏である。「オタクコミュニスト」を自称する神谷氏は、紙屋高雪名義で『“町内会”は義務ですか？』（小学館新書）や『マンガの「超」リアリズム』（花伝社）など多数の著書を発表している。
なぜ藪（やぶ）から棒にこんな話をしだしたかというと単純な話で、まあ私が紙屋氏を非常に尊敬しているからにほかならない。私はマサトヰシグロシャムロックを名乗る以前の別の名義を使って2004年頃からテキストサイトを立ち上げたりブログを書いたりしているのだが、それらは紙屋氏に影響を受けたというか、刺激をもらったからである。
紙屋氏を語る上で外せないのは、やはり所長を名乗って運営するブログ「紙屋研究所」であろう。彼が現在更新しているブログはいわば２代目であり、2003年に立ち上げた「初代」サイト以降、実に15年にわたり膨大な数の漫画レビューを書き続けている。しかも内容が面白い。「オタクコミュニスト」を自称する（まあ職業が日本共産党の専従職員なわけだが）通り、いわゆる唯物論的な見方で冷静に漫画作品を検証する文章の数々に、私も微力ながらレビュアーとして「こうありたい」と思い続けている次第である。
独断と偏見で「紙屋研究所」のオススメ記事を挙げるとすれば、同サイトの開設１周年（2004年）を記念して組まれた連載企画「マルクスにインタビューされてみよう」だろう。文字通り、偉大なる思想家カール・マルクスを聞き手に仕立てた設定で紙屋氏があれこれ語るという企画だが、これが６回連載にわたる上に１回分の分量が長い。しかし読み応えはすごいものがある。以下に連載のURLを張っておく。
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/marx-int1.html
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/marx-int2.html
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/marx-int3.html
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/marx-int4.html
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/marx-int5.html
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/marx-int6.html
連載の中では共産主義社会についての論考など堅い話もあるが、紙屋氏がサイト開設当時にアクセス向上のため悪戦苦闘した話などは、2000年代前半のインターネット事情が分かり初見の人も面白く読めると思う。また連載で紙屋氏は自身が私淑する漫画サイトを列挙しているのだが、それらのサイトは現在ではすべて更新が長く途絶えているか、サイトそのものが読めなくなっている状況である。
その意味では、漫画レビューサイトの歴史を辿（たど）る上で紙屋氏の連載は重要な役割を果たしている…とまで書いたら大げさだろうか。もちろん上記のインタビュー連載以外に、紙屋氏の読みでのあるレビューは膨大にあるので、ぜひこの機会に多くの方の目に触れてもらいたいと思う。
さてここでようやっと福岡市長選に話題を戻すが、既に現職である高島宗一郎市長が３期目に向けて出馬を表明している。このブログのテーマであるお笑い関係に詳しい人なら、高島市長の名前にピンと来るだろう。
高島市長は、今や国民的タレントとなったお笑いコンビ博多華丸・大吉と親しい関係にあることが知られている。華丸・大吉やカンニング竹山ら福岡ゆかりの芸人が集まる「福岡会」のメンバーでもあり、その逸話が竹山らによりラジオ等で語られてもいる。
（ラジオ番組書き起こしサイト「世界は数字でできている」から）
来月告示される福岡市長選には、おそらく現職とつながりのある芸人たちが応援演説をしたり、メッセージを寄せたりすることが予想される。私としては、有権者である福岡市民の皆さんに対して「対立する新人候補（紙屋氏）もすっげーユニークな人だよ！」と声を大にして訴えたい次第である。
よって拙ブログを通じて、漫画レビューブログ「紙屋研究所」所長であり福岡市長選の予定候補である「かみや貴行」さんの支持を表明し、支援の輪を大いに広げたいと思っています。かみや貴行氏の市長選予定候補としてのtwitterアカウントは以下の通り。
私マサトヰシグロシャムロックは、福岡市長選の予定候補者である、かみや貴行さんを応援します。
