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「しんぶん赤旗」日曜版に初登場!「ひと」出川哲朗(9月3日号)

 「満を持して」という言葉は、まさにこういう時のために使うのであろうか。芸人界最高のリアクション芸人のひとり、マセキ芸能者所属の出川哲朗がついに国政政党たる日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版の看板コーナー「ひと」の単独インタビューに登場した。

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(「しんぶん赤旗」日曜版9月3日号36面「ひと」から)

 インタビューの本文も振るっていて、冒頭の文から「『ヤバイよ! ヤバイよ!』。『しんぶん赤旗』初登場です」と来た。出川の「しんぶん赤旗」出演自体が大ニュースだと扱っているのである。しかもこのインタビュー自体、いまやテレビ東京の看板番組と化した出川の冠番組出川哲朗の充電させてもらえませんか?」の香川・小豆島ロケに同行しての取材だったという。「しんぶん赤旗」サイドの気合は半端ないことがこの点からも伝わってこよう。

 今回の記事の何が素晴らしいって、何と言っても写真だろう。電動バイクにまたがる出川の破顔一笑をとらえたベストショット! これだけでも「しんぶん赤旗」を購入する値打ちがあると思わせる素晴らしい1枚だ。しかしTシャツの柄が「YABAIYO YABAIYO」なんだなw

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 さらに記事の良さに拍車をかけているのが、「ひと」の見出しだ。だいたいこの手のインタビュー記事ってのは取材対象の印象的な発言から見出しを取るのが定石なのだが、今回の場合は「時代が僕に追いついた!」である。

 記事では地の文で「今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気。本人はどう受け止めてるの?」と最大級の賛辞を送った上で出川の発言を掲載。出川はこう語ったとある。

「正直、不思議な感じです。芸風は20年以上変わっていませんから。時代が僕に追いついた、と言ってます(笑)」

 「芸風は20年以上変わっていない」とサラリと言える出川の自然体には改めて驚かされる。まあテレビだと絶対スタジオでイジられる流れだけどw

 「時代が追いついた」とはまさに出川の言う通りだろう。お堅い政党機関紙たる「しんぶん赤旗」が番組ロケに同行してまで単独インタビューを試みた、というのがまごうかたなきその証拠だと思う。

 まあ強いて記事に注文をつけるとするならば、「時代が出川に追いつく」というその潮目はどこにあったか?までを聞いて、出川の答えを知りたかったところではある。私は、横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)時代の盟友・ウッチャンナンチャン内村光良率いる「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)での「はじめてのおつかい」などの奮闘ぶりがその潮目でなかったかと推測している。

 何しろ異国の地で臆せず現地の外国人にデタラメ英語で目的地への道のりを尋ねる、そのおかしくも懸命な姿は中学授業の教材にも使われているという。この話を「アメトーーク!」(テレビ朝日系)でしたのが出川自身なので、どこまで本気で信じていいのかという部分もあるがw、高視聴率番組によって出川の真摯(しんし)な芸事への姿勢が多くの国民の知るところとなり、現在の人気爆発につながったのではないだろうか。

 まあ記事でその辺が突っ込んで語られなかった(もしくは語ったが記事にならなかった)のは、「充電させてもらえませんか?」のロケ取材というインタビューの性質上、他局の番組の名前は出しづらかったのかもしれない。インタビューの最後では、自身の目標として「充電させてもらえませんか?」の長期番組化、海外進出を口にしている。

 

 ともあれ衝撃的な「しんぶん赤旗」デビューを飾った出川であったが、いかんせん紙面の限りでは彼の30年を超す芸能生活を語り尽くしたとは到底言えないところだ。せっかくつながりができたのだから、時間を置いて改めて出川には「しんぶん赤旗」に再登場をしていただき、今度は数週の号にわたって自身の半生を語ってもらいたい。

 「しんぶん赤旗」は「ひと」の他に特定の人物を数週にわたってインタビューする「この人に聞きたい」という企画を随時行っている。出川が「ひと」に登場した9月3日号では、あのノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章先生が3回にわたり己の半生を語っていて、同号が最終回であった。

 てなわけで、出川哲朗さん。「しんぶん赤旗」20年以上の愛読者といたしまして、再登場を心待ちにしております。赤旗編集局さまも、ぜひご検討のほどをよろしくお願いします。