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M-1グランプリ2016決勝戦感想その6(追記あり)

★最終決戦

【和牛】

 ネタは「花火デート」。おいおいまたデートネタかよ…と思ったが、水田が1本目と変わらず「マナミちゃ~ん」と朗らかに手を振っている導入を見て思いっ切り和んだwしかし彼女の名前に「マナミ」をよく推すなあ、橋本マナミと共演狙ってんのかなあとふと思った。

 ネタの構成自体は、終盤の水田の逆ギレ含めて1本目のドライブデートとほぼ同じではあるのだが、こちらもボケの強度がすごい。偶然目に入ったカエルに延々と話しかけるとか、そのカエルにはめた指輪を水田と川西の2人して焦りながら探すとか、往年のやすきよの「メガネメガネ」を瞬時に思い浮かべましたよ私は。和牛はこんなにポテンシャルを秘めたコンビだったのかと、目からうろこが落ちましたわ。この表現もたいがい古いけど。

 私の個人的な採点は94点。スーパーマラドーナより1点引いた採点ではあるが、この時点で私は銀シャリに失礼ながら「スーマラと和牛の争いやな…」と思っていた。

 

銀シャリ

 個人的な推測であるが、ファーストラウンド1位というアドバンテージを得た銀シャリではあったが、前の2組のウケっぷりをみてそうとう焦ったのではあるまいか。しかし「うんちく」と「うんちくん」を混同したツカミでぐいっと観客を引き寄せ、語源ネタに入るあたりはさすがの技量を思わせた。

 ネタを通して聞くと、橋本のツッコミが心なしか走りすぎな感あったと思う。それでもブロッコリーのくだりとか、ネタの中盤でも手堅く得点を稼ぐしゃべくり漫才の強みを見せてもらった印象だ。ラストの2人が声を合わせたあたりは、集大成を思わせた。

 私の個人的な採点は93点。

 

 個人的な審査ではスーパーマラドーナに1票を入れた私であったが、現実の審査結果は3票を集めた銀シャリが栄冠をかちとった。旧M-1の時代から若くして正統派とうたわれ、長らくM-1が開かれなかった時期も粛々と腕を磨いた末の戴冠であった。心の底からおめでとうと言いたい。

 

【追記】

 ここでは決勝戦全体を振り返るが、告白すると敗者復活はメイプル超合金が勝ち上がるものと信じて疑わなかった僕(汗)。失礼ながら決勝進出者のいでたちが地味な人が多かったため、今年のテレビ界を席巻(せっけん)したメイプルの2人が視聴者投票の利点を十二分に生かして勝ち上がり、颯爽(さっそう)と(?)会場へ向かうシーンを決勝前からずっとイメージしていたのである。それだけメイプル、とりわけカズレーザーの今年の躍進は目を見張るものがあった。

 果たして視聴者投票の結果は、1人3票の新しい投票システムが功を奏したのか、周知の通り和牛が勝ち上がった。「結局見た目地味な人がそろっちゃったな」と意地悪な見方をリアルタイムでしてしまったが、その後の和牛の躍進ぶりは既に触れた通りだ。

 最終決戦に残ったメンツ(銀シャリ、和牛、スーパーマラドーナ)が示すように、ネタの強みで勝負できる正統派がひと際評価された大会になったと思う。しかし3組は期待に応え、ふたを開ければどこが勝ってもおかしくない大会史に残るハイレベルな最終決戦を演出してみせた。これだけレベルが高いと、翌年の大会のエントリー数に影響が出るんじゃないかといらん心配するくらいに。審査員が今回と似たようなメンツだと、決勝の門をくぐるタイプは数限りがありそうだし。

 とはいえカミナリのような無名コンビが上沼恵美子の審査込みとはいえ注目を浴び、キングオブコントで2回戦敗退の憂き目を見たさらば青春の光が漫才コンテストのM-1で4位につけるなど実りある大会となった。間違いなく来年もM-1は開催されるであろうが、私はあえて次の大会ではメイプル超合金に期待したい。芸人界でも指折りの明晰な頭脳を持つカズレーザーは、今から華々しいリベンジのシナリオを多忙な中でも頭に描いているに違いない。

 そんなわけで私はメイプル超合金をまずは注視しながら、まだ見ぬ若手芸人の躍進を心待ちにしている。