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「LIFE!」#21(NHKテレビ11月17日放送分)

レビュー

 【囲み取材】

 番組総合演出の西川氏は、『Quick Japan』誌上でゲスニックマガジン西条記者(田中直樹)の質問は「地方の中学生が芸能界に対して思っていること」を具現化したものと話している。その主張に異を唱えるつもりはないが、今回のゲスニック西条は中学生にしてはカンが良すぎたと思うwグラドルの結婚相手の職業を当てるなんてのは中学生ではなかなか思いつかない所業だ。

 あと目を引いたのは取材陣の後列にいたカメラマン役のエキストラ。斉藤洋介さんをほうふつとさせる面長の中年男性で、ゲス西条の質問に演技か素か判断付きかねる感じの笑みを漏らしていて、かつ西条が警備員に連行される際にパシャパシャ撮影するなど細かい演技が印象に残った。空港コント「テイクオフ」のときも思ったが、こうしたエキストラの気合の入った演技が時折見られるのがNHK制作の「LIFE!」の強みだと思う。

【梅雨入り坊や】

 市川猿之助がゲスト出演。このシリーズの初回を見た際は設定が斬新すぎたこともあって個人的には低評価を下していたのだが、雨雲(塚地武雅)の登場など新機軸の投入でコントの世界観を広げ、内村光良演じる梅雨入り師匠のバカバカしい踊りも次第にキャッチーに受け入れられるものになったと思う。跡取りの梅雨男(星野源)が反抗的な態度を取った際に「ばかもの」とソフトタッチでしばき倒す流れも、一種の様式美として秀逸な演出に受け取れた。

 ただし今回のコント、白眉は何といってもゲストの猿之助だろう。貫一お宮をほうふつとさせる梅雨男踏みつけポーズや、内村の「梅雨入りの舞」を受けて即座に繰り出す「梅雨明けの舞」は、本業の歌舞伎の舞台のつもりでやっているんちゃうかと思うほど本意気の踊りを見せてくれたと思う。

 「テイクオフ」の柄本佑のときも思ったが、コントはふざける演技を一生懸命やればやるほどおかしみが増してくる。そうしたセオリーをきっちり猿之助も踏襲してくれて、「梅雨入り坊や」は名作シリーズと化すことができたと思う。あっぱれだ。

【オモえもん】

 総合演出の西川氏は『QJ』誌上でオモえもんの解説をした際に「『ドラえもん』?何ですかそれ?」ととぼけた。ただし実際はきちんと藤子不二雄サイドに許可を取ったんだろうなと確信できた秀作。地球破壊をにおわせたセリフは原作の「地球はかいばくだん」を確実にモチーフにしている。ドラえもんが「フヒーッ ヒ ヒ ヒ」と涎を垂らして発狂した回ね。

 そうした本家へのリスペクトがふんだんに感じられたのが今回の作品だった。しかしオチでのBGMがおもくそ本家(大山のぶ代時代)のトレースで、許可いっそう大変だろうなと思わされたw

【出たぞ!】

 地域の言い伝えで恐れられている「あめふと」。この実体はそのままアメフトユニフォーム姿のシソンヌ長谷川だったわけだが、長谷川自身185cmという長身のため「怖い生き物」と認識させるための説得力は十分にあったと思う。

 神パン(田中)による強制退場に至るまで、所要時間は短くテーマも演出もシンプルなコントのため、ネット上では「ぜひ続編を」という声も多く見られた。しかし個人的には「う~ん」である。2回目で改悪しすぎな「朋香ちゃんぶった切る」を見ているので、学習してしまうんだよな。