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キングオブコント2016決勝戦感想その5

☆1stラウンド

ジグザグジギー

 「デスダンス」の悪夢を振り切り、3年ぶり2回目の決勝進出。

 飛んでいるハエを箸でつかむという、宮本武蔵の逸話から材を得たであろうコント。長髪のかつらを被り達人に扮した宮澤聡の見た目が既に笑える。小堺一機に似ていると思った。

 ハエをつかんだ箸でそのまま白飯をかき込む達人の一部始終を池田勝がツッコミ続けるジギーらしいコント。「すげー、汚ねえ」のテンポはいいし、ハエが異常発生する状況に改善を申し入れるなど池田のツッコミはかゆいところに手が届く妙味があった。一方で宮澤のボケは動作を繰り返すうちにシステムトラブル(?)を引き起こす…という展開で、少し読めてしまった感がある。その辺の裏切りがなかったので、結果見る側の評価は辛めになったような。

 得点は合計433点。私の採点は88点。

 

【ライス】

 しずるやハリセンボンと同期の桜、芸歴13年で悲願のファイナリスト。

 関町知弘演じる大金持ちかつ闇世界の武器商人が田所仁演じる殺し屋に狙われ、ひたすら命乞いを繰り返すコント。構成こそシンプルだが、「肩揉んでくれえ~」「女紹介してくれ~巨乳の!エロい女!!」とバカバカしすぎるお願いをぶっ込んでくるので飽きずに楽しめた。

 また個人的に注目したのは殺し屋役の田所の演技である。虫の良すぎる命乞いを繰り返す関町に対し、コント調のツッコミ方でなく、すかしたような二枚目調のセリフ回しで物語を展開させていく。何か綾野剛あたりがやりそうな演技だ。

 ただ田所がここでシリアス寄りの演技を貫いたことで、作品における緊張感を一定維持することができ、結果関町のムシのいいお願いのおかしみを引き立てたと思う。今大会はフレーズを繰り返すネタが多かっただけに、他の組との差別化もできたのではないだろうか。どこまで計算して作られたのかは分からないが、ライスというコンビの実力の確かさを実感できる佳作コントだったと思う。

 得点はジャングルポケットと同点の466点。私の採点は1stラウンド最高の94点。

 

 1stラウンドの結果、ジャングルポケット、ライス、かまいたちタイムマシーン3号かもめんたるがファイナルラウンド進出決定。

 まだまだ続きます。