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「LIFE!」#9(NHKテレビ6月16日放送分)

【ノープライダーZ】

 前回よりもピンチが大事(おおごと)になっているw昇格どころじゃなくなるほどのミスも、住宅ローンを抱えるノープライダーZ(内村光良)は部下(臼田あさ美)にミスを押しつけて打開しようとする。

 前回(酒席のおごりで持ち金不足)は割り勘で乗り切ろうとせこいやり方を試したが、今回はただの悪行でしかないwまあその分ノープライダーZ感(何それ)が浮き彫りになるわけだが。

 ちなみにこの「LIFE!」放送直後に「アメトーーク!!」(朝日系)が放送されたわけだが、司会の雨上がり決死隊蛍原徹が一目ぼれした旧車を購入しようか悩むシーンがある。結果「今月から31年の住宅ローンが始まったんや…」とノープライダーZと同じ理由で泣く泣く断念した。ノープライダーZに変身できれば、宮迫博之ケンドーコバヤシら旧車芸人に「ザッザッ土下座」やれたろうになw

 

【新築】

 部下を新築のマイホームに招きご満悦の部長(田中直樹)。しかし浮かない顔の部下・ムラカミ(星野源)の「あること」の告白により、自身の念願だった住宅物件の弱点が次々と明らかに…。

 田中の顔芸はさすがの安定感。しかしマイホームの購入をテーマにした創作作品って、このご時世意外とあまりないと思うので新鮮に笑えた。バブル時代の2時間ドラマで、鶴見辰吾と美保純演じる夫婦が思いっ切り辺鄙な地域に建つマイホームを買わされるというコメディーを思い出したぜ。

 

【炎上】

 寂れたそば屋を営む老夫婦(内村、吉田羊)がインターネットの炎上商法を試みる。

 このコントは吉田の怪演に尽きるだろう。初めは気が進まずも夫に促され、来客(田中、星野)に難癖をつけているうちにエンジンがかかってしまい、常連客の老人(塚地武雅)まで罵倒して追い返してしまう。高齢女性役ならではのしわがれ声や、怒鳴るときにワンテンポ間が空く演技は、さすが舞台女優とうならせるものがあった。

 作品そのものは、よくサスペンスドラマで犯人グループの子分格だった人物があるきっかけで立場逆転し、威勢よく兄貴分を従わせてしまうパターンてそこそこ見るが、そういう作品思い出したわ。具体的な作品名出ないけど。しかしそば屋の老夫婦の炎上作戦は、結局長年積み上げてきた地域の人間関係まで炎上させてしまったわけで、その辺は「LIFE!」ならではの世知辛いコントだったと思う。地味な良作。

 

【朋香ちゃん、ぶった切る】

 石橋杏奈メインの新作。石橋のツッコミショーの趣きがあった「実は…」と対極にある、彼女が今度はボケ役となってまさに「寸鉄人を刺す」ということわざを地で行くキレのあるコントだった。

 ラストの一言をぶっ放すまで、石橋演じる朋香ちゃんが一言も発していない演出もいい。恋の告白のみならず、いろんなシチュエーションで朋香ちゃんの一言を聞きたくなる、続編を早く期待したいコントだ。余談だが、髪の毛を茶色に染めた石橋はちょっと佐々木希に似ていると思った。ドラマで姉妹役やってもいいかもしれない。

 

 ことほどさようにコントはそれぞれ見どころある良作ぞろいだったが、合間のシソンヌ長谷川の「ひとりキャンプ」は文字通り「受信料返せ」レベルの内容だった件。相方のじろうが「ムロ待ち」の黄金原さんで評価を得たのとは対照的な結果となった。