何の因果かR-1優勝者の「ルール無用のお笑い超人」ハリウッド・ザコシショウの出演番組をハシゴして視聴した私。1本目はR-1優勝のご褒美として制作された冠特番。この制作発表には「しんぶん赤旗」が取材しており、放送当日の赤旗日刊紙の芸能コーナー「休憩室」にて取り上げられている。
(「しんぶん赤旗」日刊紙6月12日付14面から)
由緒正しき赤旗の「休憩室」コーナーといえど、上半身裸のタレントが紙面に登場したのはこれが初めてではないかとw赤旗の読者層的には、なかなかザコシショウの芸を知っている人なんて多くはないでしょうね。
しかし記事は、愛妻家の一面を紹介したり、竹中直人の影響を受けているエピソードを伝えたりと、囲み取材で制限されたであろう取材の範囲内で、赤旗読者の食いつきの良さそうな内容を入れているのはいいですね。
果たしてザコシショウ初の冠特番の本放送。陣内智則(結婚披露宴会場ロケ)、たむらけんじ(食レポ)、中川家礼二(ものまね)、ケンドーコバヤシ(ドラマ撮影)と吉本興業の養成校時代の同期が手取り足取り、あらゆるジャンルの活動で成功するコツをザコシショウに伝授するというもの。結論から言えば、盛りだくさんの内容で時間が過ぎるのをひととき忘れるほど楽しませてもらいました。なんだかんだで芸歴23年だから、披露宴会場ロケでの新婚さんインタビューとか、笛木優子と絡んでのドラマ撮影などは破綻なくやれていた感じだし。ただ食レポは遠慮した方がいいなと、たむけんの焦りっぷりからして。
何気に期待値が一番高かったのは、ものまねのセクション。2兆個のものまねネタを持つザコシショウに、礼二が連れてきた対戦相手は、ホリ。これはいいチョイスだろう。ホリと言えば日テレの「ものまねグランプリ」優勝候補の強豪だ。ザコシショウが日テレに参戦した際の、よいシミュレーションになると思って。
ふたを開けてみれば、3本勝負で全敗だったがwただし審査員3人(関根勤、デヴィ夫人、中川家剛)の中で、一貫してザコシショウに札を上げていたのは関根(つまりデヴィ夫人と剛は3本勝負すべてホリに札を上げていた)。関根は日本系「ものまねグランプリ」の審査員を多く務める人なだけに、同番組に出たら大暴れが期待できるかもと思わせてくれた。審査員を味方につけるのは、ものまねトーナメントを勝ち抜く上で重要な要素だからね。
さてザコシショウの初冠特番が終わったものの10分後、日テレの千原ジュニア・ケンドーコバヤシのトーク番組「にけつ!!」に、ザコシショウがゲストで呼ばれて出ていた。ケンコバのラリアットを受けザコシショウが倒れ込むムーブは鉄板で面白かったが、もっと同期ならではの若手時代の青臭いエピソードを聞きたかったのが正直な気持ちである。まあジュニアを置いてきぼりにできないから無理かもだが。
しかしザコシショウが動画サイトに上げたスコット・スタイナーのものまね映像の再生回数が(R-1で注目されるまで)2回なのはさすがに笑ったわ。そもそもスコット・スタイナー自体、「にけつ!!」で取り上げられるまで、そこそこプロレス好きな私でも忘れていたからね。こういう着眼点で23年間ブレずにやってきたザコシショウが、よくぞ売れたものだと素直に感心しますわ。
つってもR-1優勝から既に4カ月。生き馬の目を抜くお笑い界は、次のブレーク待ったなしの芸人がゴロゴロいる。冠特番に慢心せず、ザコシショウには精進して芸を磨いてほしいところだ。